9 ひらく
扉全体が光輝き ギギギッと扉が開くと
まぶしすぎる光に目が眩み 手さぐりで
先へと進んでゆきました。
ふと 最初の石から感じた懐かしい香りが
向こうからします。
香りがいちばん強くなったところで
胸いっぱいに香りを吸い込んで
ゆっくりと目をあけてみると、
おなじような仕草でこちらを見つめる相手がいます。
自然と近寄ると相手はずっとずっと
探していた “もう1つのココロ”
その香りなのだと気づき それでも
なかなか言葉になりません。
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